1 開催日 令和6年6月10日(月) 9:30~16:00
技術1組(船橋市・浦安市)
家庭2組(市川市・習志野市・八千代市)
令和6年6月11日(火)9:30~16:00
技術2組(市川市・習志野市・八千代市)
家庭1組(船橋市・浦安市)
2 会 場 船橋市総合教育センター [技術分野]1階 技術科研修室
[家庭分野]3階 家庭科研修室
3 内 容
(1)技術分野 機構について
午 前 「紙模型によるリンク教材の紹介と実践」
「3Dプリンタによる機構模型の紹介と製作」
午 後 「ダブルワンウェイクラッチ機構車の製作」
(2)家庭分野
午 前 「調理の技能テストに重きを置いた調理実習について」
午 後 「消費者教育講座 ワーク演習、教材の紹介等」
■ 技術
大阪工業大学より辰巳育男様にお越しいただき、機構について御指導いただいた。
午前中は板目紙と割りピンを使った四節リンク機構を「スムーズに動くように」という条件で製作した。また、3Dプリンタで出力されたカサ歯車の製作と様々な模型やカラクリストさんの紹介があった。割りピンを留める向きやリンク同士のクリアランスをどのように確保するのかなど、受講生が工夫して取り組む様子が見られた。材料費があまりかからずに生徒に思考させる授業をすることにつながる内容であったと思う。カサ歯車の製作については、生徒が見たり触ったりして興味・関心を惹くような教具となった。
午後はダブルワンウェイクラッチ機構車の製作を行った。辰巳先生が東京工業大学附属科学技術高等学校に勤務されていたころ、生徒とともに特許を取得した仕組みのオリジナルの教材である。モータ1つで前進と方向転換ができることや2つのワンウェイクラッチの他に歯車やチェーンとスプロケットを使用していることなど、機構の指導に有用な教具であった。
講義冒頭にあった理学と工学の違いについてのお話では、「理学は真理の追求をする学問であることに対し、工学は誰かの幸せを追求する学問である。」と伺い、改めて技術・家庭科教育は大切なのだと実感した。
■ 家庭科
午前中は、まず文化学園大学の五十嵐清子准教授から調理実習の指導と評価についてお話しいただき、家庭料理検定及び全国高等学校家庭科食物調理技術検定の内容を参考に中学校での応用方法等について意見交換を行った。その後、実習としてきゅうりの半月切りとかき玉汁の実技テストを実施者と評価者のペアになって相互評価しながら行った。評価される緊張感もあり、集中して取り組む様子が見られた。生徒にとって、ただイベントとして体験するだけの調理実習にならないようにする意識を持つことができた。
午後は公益財団法人消費者教育支援センターの小林知子様から、成人年齢の引き下げを背景に、食品ロスや悪徳商法、持続可能な社会など、身近な消費者問題を自分ごととして捉えられるよう作られた教材をいくつか紹介いただいた。グループごとにカードゲームやかるた、すごろくなどの教材を体験し「18歳成人に向けて、自立した消費者としての力をつける授業のアイデアを考える」というお題で授業案を検討し、発表しあった。各グループの発表も現場での実践に則した具体的な内容が提示され、参加された先生方にとって有意義なものとなった。